たしか、Xのタイムラインで偶然見かけて読んでみたいと思った本です。
とても読みやすい本で、さらさらーっと2時間ぐらいで読めました。
弱者の戦術 会社存亡の危機を乗り越えるために組織のリーダーは何をしたか
コロナ禍における著者の心情を率直に披瀝しながら、運と実力を兼ね備えた「強者」の戦術が書かれている印象を持ちました。
(「弱者」というのはタイトル吊りっぽい気がした)
まず、何と言っても「社員を別会社に出向させる」というアイデアを生み出す土壌があったことが、とてもラッキーだったと思いました。
そして、そのアイデアを実行に移すまでの決断が早かった。
平時の事業で有事に対応できる組織の土壌を作り上げられていたこと、勝算がある程度見えた状態での迅速な意思決定、これらが危機を乗り越えられた要因だったと理解しました。
読んで印象に残ったことを書き残しておきます。
- 著者の会社アソビューでは「キングダム」を読むことを推奨し、漫画のエピソードが社内の共通言語として使われている(他にもこういう会社をTVで見た)
- メンタルの弱さを補う技術として、「考えない時間」を意識的に確保する(実際に責任を背負った立場に置かれると、できそうでできない)
- コロナ禍で開催したZoomスナック(「スナックともこ」)のアイデアが面白い!社長自らキャラ変(おねえ化)して、社員の困り事を吐き出させるガス抜きの場を作ったのはなかなか出来ることじゃないなと思った
- 成長産業で勝負することが多くのお客様に価値を提供するための手段。(これは経営者の好みが分かれそう。ニッチな産業でオンリーワンを目指す戦略を取ることも考えられるのではないかと思った)
- 起業家自身が持っておくべき資質は「やり抜く力と、それを下支えするモチベーションの源泉」。(以前読んだ「GRIT」本を思い出した)