今朝の安斎さんのVoicyで紹介されていたCULTIBASE LABの動画「理念浸透」を見た感想を書き残しておきます。
Voicyはこちら。
動画はこちら。
経営理念の定義
動画の中では本からの引用にはなりますが、以下の通り定義されています。
「社内外に公表された、経営者および組織体の、明確な信念・価値観・行動規範」
自社に照らして考えてみると、社内外に公表されたものとして「社是」があります。
ただ、これが社員の明確な信念・価値観・行動規範にまで腹落ちしているか、と問われると必ずしもそうとは言えないです。
言葉で明文化するだけではなく、やはり日頃の行動・振る舞いを通して、組織文化として根付く、当たり前にやっているというのが理想形なんだろうと思っています。
余談にはなりますが、最近読んだ「データドリブン・カンパニーへの道 データ・AIで変革を進める企業人に学ぶ」でキーエンスという会社の事例が取り上げられていました。
その中で、随所に「当たり前」という言葉が出てきます。
他の会社では到底当たり前にやっていないことを、キーエンスでは役職の上下に関係なく、当たり前のことを当たり前にやろうと言い合える文化があります。
本当にうらやましくなるような、素晴らしい組織文化だなと思います。
理念のポイント
動画の中で、理念に関して2つのポイントが紹介されていました。
- 理念は実践と結びついた哲学
- 理念は組織内でのわかちあい
哲学というとなんだかお堅いイメージがありますが、「実践と結びついた」というところがポイントです。
逆に言うとわかりやすいかもしれませんが、「実践と結びついていない」哲学は理念とは言わない、ということです。
机上の空論であり、絵に描いた餅であり、端なる観念に過ぎない、と言えるかもしれません。
あくまで、現場での判断や行動が伴ってこそ、理念が理念たり得る、というわけです。
また、「わかちあい」というところもポイントです。
自分一人が理解しているわけではなく、他者と共有し合いながら、意思決定やフィードバックといった行動が伴うのが理念になります。
先程キーエンスのことに触れましたが、どちらのポイントもしっかりと踏まえられている気がしますね。
最後に
動画のタイトルは「理念浸透」となっていますが、浸透というイメージは上から下に浸み込ませていくことを連想させます。
ただ、理念は「わかちあうもの」なので、端に上から下という一方通行のものではありません。
下から上もあるだろうし、左右もあるし、斜めもある。
全方位的に「分かち合える」のが理念です。
そうした意味を踏まえ、動画の最後で理念浸透改め、理念触発・理念探究という表現されていることに共感を覚えました。