今日の安斎さんのVoicyは「チームレジリエンス」の著者同士の対談回でした。
先日生放送でも聴かせてもらいましたが、人間心理の闇の部分にも光を当てる研究知見があるんだと驚きました。
https://voicy.jp/channel/4331/1240423
放送の中で、「上司が積極的にヘルプミーとメンバーを頼った方がいい」という議論があります。
ただ、そのことに対して「高い給料もらってるんだから、あなたがやって当然でしょ?なんで給料が安い自分たちを頼るの?」という意見があったとのこと。
たしかに❗️
これ、自分にも身に覚えがあります。
能力的に疑問符がつくのに、力のある上司に取り入って、役職だけ偉くなっているような人がいるのも事実かなと思います。
そういう人と会話をしてると、なんだか無性に苛立ちを覚える瞬間がある。
これは、自分の中に「助け合い」を阻害する要因が作用している気がします。
対談者の池田さんの考察では、「個人」ではなく「チーム」で成果を上げることにフォーカスを当てることが重要ではないか、と指摘しています。
そのためには、チームの成果に貢献した個人(例えば、営業の提案資料の壁打ち相手役を務めたなど)もきちんと評価される仕組みが大切になるという話もあり、ごもっともだと思いました。
チームのために良かれと思って壁打ち相手を買って出たメンバーは何の評価もされず、仕事をとってきた営業だけが評価されるんだったら、そりゃあ「やってらんない」ってなってもおかしくないわけです。
チームで成果を上げ続ける組織を作るためには、評価制度の設計がとても重要で、肝と言ってもいいかもしれないと思いました。
話はちょっと変わりますが、いま「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」という本を読み始めています。
この本には、人間の思考と行動の三類型として
- ギバー(与える人)
- テイカー(受け取る人)
- マッチャー(バランスをとる人)
が登場します。
テイカーの頭の中は、ひたすら「テイク&テイクン」。
テイクするためには、その過程で手段としてとられるもの(テイクン)が出てくるのも仕方がない、という考え方です。
これに対して、ギバーはまずギブしようとする。
見返りなど関係なしに、まず先に人に与える。
その結果として、特に期待したわけではないのに、どこからともなくお返しをもらえる(ギブン)。
つまり、「ギブ&ギブン」なわけです。
マッチャーは頭の中にバランスシートをもっていて、ギブ&テイクの帳尻りを合わせようとする。
「これだけしてもらったから、同じくらいお返ししよう」という考え方です。
「助け合い」を阻害する要因を考える時、こうした人間の思考と行動のパターンとの相関関係が何かありそうな気もします。
GIVE & TAKE と言うと、なんだかGIVEの方が良くて、TAKEはイマイチというイメージがありますが、1人の人間が常にギバーであり続けられるのか、という疑問も湧いてきます。
時と場合によって、人はギバーにもテイカーにもなるんじゃないかと。
この辺りは本を読み進めながら、思考を深められたらと思っています。