アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセット
先日のブログでも「ふりかえり」について書いた際は、「意見→経験→感情→価値観」のフレームワークを紹介しました。
今回読んだ本では、「ふりかえりの要素と問い」というテーマでより幅広い要素と問いが紹介されています。
ここでは「問い」の部分はいったん割愛し、要素部分について書き残しておこうと思います。
ふりかえりの要素
ふりかえりの中心となる要素として、次の7つがあるとのこと。
- 事実(主観と客観/定性と定量/成功と失敗)
- 感情
- 時系列とイベント
- 過去・現在・未来・理想・ギャップ
- 学びと気づき
- 発散と収束
- アクション
「事実」については、先日のブログで言うところの「素材集め」に該当するものと理解しました。
「感情」については、同じ事実に対しても人によって別の感情を抱く場合があります。その違いがなぜ生まれているか、を深掘りすることで、それぞれが大切にしている価値観を知り、相互理解やコミュニケーションの活性化につながります。
「時系列とイベント」「過去・現在・未来・理想・ギャップ」については、事実を思い出す際の手法と理解しました。
前者が具体的な事実を拾いやすいのに対して、後者は大きなまとまりで事実をとらえていく感じですね。
「学びと気づき」については、事実や感情から自分やチームが何を学んだか、どんな気づきを得たのかを共有します。人それぞれ感性・価値観の違いがあるので、学びを引き出す問いの出し方が難しいとされています。
ファシリテーターを務める方は、問いの種類をいくつも持っておくことを推奨します。
「発散と収束」については、アイデアやアクションを考える際の手法です。KPTなどでふりかえりをする場合に、改善アクション(Tryアクション)を考えるといったシーンで有効な手法だと思います。
「アクション」については、文字通り「行動」ですね。
これまで出てきたふりかえりの要素から、次のアクション(行動)を決めていきます。
ここで1点注意した方がよいことがあります。
人によっては、「ふりかえりは必ずカイゼンをする(アクションを出す)ものだ」と思い込んでいるかもしれませんが、決してそうではありません。
ふりかえりにより「感情」「学びや気づき」といった要素から得られることだけでも、やる意義がある活動だと思います。
まとめ
今回はふりかえりの要素についてまとめました。
次回はふりかえりのマンネリ防止のため、KPTなど定番以外のふりかえりの手法について学んだことをまとめてみたいと思っています。