50代ITエンジニアの積み上げ日記

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【読書メモ】他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論(3)

他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論

前回に引き続き、今回は第2章の内容に触れていきたいと思います。

前回はこちらからどうぞ。↓↓↓

gajumarusdgs.hatenablog.com

 

本書の目次は以下の通りとなっています。

 

【目次】

第1章 組織の厄介な問題は「合理的」に起きている

第2章 ナラティヴの溝を渡るための4つのプロセス

第3章 実践1.総論賛成・各論反対の溝に挑む

第4章 実践2.正論の届かない溝に挑む

第5章 実践3.権力が生み出す溝に挑む

第6章 対話を阻む5つの罠

第7章 ナラティヴの限界の先にあるもの

 

第2章 ナラティヴの溝を渡るための4つのプロセス

 

ナラティヴとはなんぞや、と思った方のために、おさらいしておきます。

ナラティヴとは、その語りを生み出す「解釈の枠組み」のことです。

対話の際に、なんか話がかみ合わない、言いたいことが伝わらない、ということがあるかもしれません。

しかし、私とあなたのどちらかのナラティヴが正しいということではなく、それぞれの立場におけるナラティヴがある、ということを第1章では学びました。

 

そして、この第2章では、ナラティヴの溝を渡る(橋を架ける)ためにはどうすればよいかが示されています。早速、見ていきましょう。

 

1.準備「溝に気づく」

  • 相手と自分のナラティヴに溝があることに気づく

2.観察「溝の向こうを眺める」

  • 相手の言動や状況を見聞きし、溝の位置や相手のナラティヴを探る

3.解釈「溝を渡り、橋を設計する」

  • 溝を飛び越えて、橋が架けられそうな場所や架け方を探る

4.介入「溝に橋を架ける」

  • 実際に行動することで、橋(新しい関係性)を築く

 

準備→観察→解釈→介入、このプロセスで溝を埋めていく、ということです。

逆に言えば、上手に橋を架けるためには、正しい解釈ができていないとまずい、ということです。

そして、正しい解釈をするためには、正しい観察が行えている必要があります。

また、正しい観察をするためには、ぼーっと眺めていてもしょうがないわけで、どこを重点的に眺めるのか、問題箇所(溝)を認識しないといけません。

 

つまり、最初の準備段階がすごく重要ってことです。

相手のナラティヴを少し受け入れてみること、ここが出発点になります。

少し受け入れるために、自分のナラティヴを少し脇に置いておいてみる、こういう姿勢が重要になってきます。

 

まとめ

ナラティヴの溝を渡る(橋を架ける)とは、自分のナラティヴを一度脇に置いて、観察→解釈→介入を地道に回していくこと、と言えます。

そして、様々な観点から見て、対話をすることが有用、かつ、実現性が高い取り組みとなります。

 

次は実践編の内容を書いていこうと思います。